みなさんこんにちは!TOEIC満点講師のサイハラリョウです。
今回はTOEIC受験者から必ずといっていいほど聞かれる「時間が足りない!」という悩みについて考察をし、できる限りの対策を考えてみたいと思います。
みなさんの中にもリーディングパートで時間と集中力が足りず、最後はマークシートのぬり絵状態になってしまった経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
そして、TOEICを試験時間内に解き終わる方法というものをぜひ知りたいと考える方も多いはずです。
しかし、今回お伝えすることはそういったテクニックを求める方には少々残念なお話かもしれません。
それは、TOEICが以下のような特徴を持つテストだからです。

TOEIC受験者全体の95パーセントが時間内に試験を「解き終わっていない」

詳しい数値が出ているわけではありませんが、体感的にTOEIC受験者全体のうち95パーセント以上の方々は試験問題の全部に十分には目を通せておらず、どこかで重要そうな語や部分を斜め読みせざるをえなくなっていると想像されます。
逆に残りの、一通りは文章に目を通すことのできている上位5パーセントというのは、TOEICスコアの分布で見ると 860点以上ぐらいに相当します。
もしかすると上位2パーセント、900点オーバーの方ぐらいまで実際は「時間内に解き終わる」という状態には至っていない方が多いかもしれません。
私自身もTOEICで990点満点を取得した時も時間が余るということはありませんでした。
満点を目指していたため失点しないよう丁寧に読むようにしてはいましたが、試験時間中はひたすら集中して読んで結果、制限時間いっぱいといった感じでした。

TOEICは読解スピードでスコアの差別化を図っている

大半の人が時間内に解き終わらない理由には、TOEICの英語試験としての特徴が関係しています。
それは、たとえば英検は受験者の英語力に応じて細かく級設定がなされておりそれぞれ異なる試験を受けるのに対して、TOEICは初級者も上級者も全員がひとつの同じ問題を受けるテストだからです。
英検1級の単語問題が一般人は聞いたこともないような非常に難しい語彙が問われることなどは有名ですが、このように異なるテストであればそれぞれのレベルに応じた語彙を使った単語問題や文章題を出題できます。
一方でTOEICは、学生がメインの受験者であるTOEIC Bridge は別にして、テスト自体にレベル分けが存在しません。
一つしかないテストに難解な語彙を数多く出してしまえば受験者の層を狭めることにつながりますし、そもそも実際のビジネスシーンを念頭に置いた英語試験ですので極端に難しく使用頻度の低い単語や文法は試験の趣旨に沿いません。
だからこそ単語や文法の難度はある程度のレベルまでに留めて、その代わりに大量の問題を出題することで読解スピードの部分で差がつくように構成されているのです。
したがって、TOEICで「時間内に解き終わらない」というのは克服すべき致命的な問題などではなく、試験の性質上ごく当たり前のことなのです。

時間不足に対する心構え、アドバイス

時間が足りないので、やみくもに読むスピードを上げようとしても単語や文構造に対する理解が浅いうちは逆効果です。
それでは時間不足に対して何も打つべき手がないのかと言うと、そうではありません。
TOEIC初心者が時間不足に対して意識して取り組むべきは以下のポイントです。

文法問題の処理速度を高める

まずはリーディングのパート5文法問題の対策をしましょう。
読解問題と異なり、ここは比較的短期間で対策ができ時間の短縮が望めるパートです。
パート5は全部で30問ありますが、できれば10分、長くても15分以内で解くようにしたいところです。
10分とすると、一問あたり20秒で解くペースということになります。
これは、全ての問題に20秒ずつかけるということではなく、品詞問題など簡単な問題であれば5秒程度で解ける場合もあります。
まずはそのようなすぐに解ける問題を知った上で、難しいあるいは自分が知らない問題に関してはいさぎよくあきらめる勇気も大切です。
パート5のすぐに解けるタイプの問題に関しては、こちら の記事の後半も参考にしてください。

読解問題の難しい問題を見極める

パート7の読解問題に関しては、900点以上のスコアでもない限り文章すべてに目を通すのは難しいでしょう。
テストの終盤でマークシートの塗り絵になってしまうのは、ある程度は仕方のないこととまずは割り切りましょう。
その上で時間短縮のポイントとしては、設問タイプの見きわめと取捨選択になります。
これはどういうことかというと、読解の設問には難度の高く時間のかかるものがあるのでそういった難問には時間をかけすぎず、ある程度答えの見当をつけたらスパッと次に進むということです。
ここでは簡単なタイプの問題と難しいタイプの問題を比較してご紹介します。

簡単なタイプの問題

① who、where など具体的な情報を問う問題

② "Why ~?"、"What is the purpose of ~?" など「理由」や「目的」を問うもの

③ "The word _____ is closest in meaning to ..." という言葉の意味を問う問題

これらのタイプの問題は比較的簡単な問題が多いです。
①の問題に関しては文章中の一つの部分が答えの根拠になることがほとんどなので、その部分さえ見つけることができれば解答できます。
②のタイプは文章全体の趣旨に関わるので、読み進めるうちに自然と頭に入ってきやすいです。
③の語彙問題は単語の意味をもともと知っていればすぐに解けることがほとんどです。
もし知らない単語だとしても、文脈で推察できることも多いです。

難しい/時間がかかるタイプの問題

① "What is suggested about ...?" や "What can be inferred about ...?" など間接的な問い方をする問題

② "What is not mentioned as ...?" など当てはまらないものを問う"NOT"問題

③ "What is true about ...?" という文章全体から正しい内容を選ぶ問題

一方でこれらの問題が難しく、時間がかかることの多い問題タイプです。
①は suggest「示唆する」、infer「推論する」など本文中に明示はされていないけれども常識的に推察される物事を問う問題は、解答に時間がかかります。
このタイプには他にも imply「暗に示す」や most likely「おそらく」などの語が含まれる設問が該当します。
②の"NOT"問題や③の正誤問題は答えの根拠が文章中全体にまたがり複数あるため、非常に時間がかかりやすいです。
実際に受験者全体の正答率も低いことが多く、時間をかけたとしても必ずしも正解する確率は高くないのでとにかくむやみに時間をかけすぎないようにしましょう。

以上が時間が足りないという課題に対してのすぐに実践できる対策、アドバイスとなります。
もちろん最終的には文章すべてに目を通せるのが理想ですが、TOEICという全英語レベルの受験者が共通の問題を解くテストの性質上、最初の段階ではある程度取捨選択することが重要だということをぜひ覚えておいてください。
それでは、また別の記事でお会いしましょう!TOEIC満点コーチ、サイハラでした。